日本のDJポリスの存在とは?韓国・梨泰院ハロウィンパーティーの転倒事故から考えてみた。

韓国の首都・ソウルにある梨泰院(イテウォン)。

大学が多くあり、学生の街として有名で、韓国ドラマ「梨泰院クラス」でさらに注目を浴びる街となりました。

そんな梨泰院で、悲しいニュースが入ってきました。

ニュースを見て、日本は大丈夫なのかと自分ごととしても捉えられる今回の事故。

事故について、日本の対策とも言える「DJポリス」について、紹介していきます。

10月29日(土)韓国・梨泰院で起きたハロウィンパーティーの転倒事故とは?

https://news.yahoo.co.jp/articles/e38c0b091d57de59bb1f6ad2d10e24b6eb83ec64

(参照:Yahoo!ニュース)

韓国・ソウルにある梨泰院で、2022年10月29日(土)夜、ハロウィンパーティーで集まった多くの若者達が群衆雪崩に巻き込まれた事故が起きました。

起きたのは、日本時間で午後10時15分頃。

消防当局は31(月)、154人が死亡、133人が負傷したと明らかにしました。

ハロウィンパーティーかつ若者が多く集まる場所でもあるため、死傷者の多くは10~20代の若者といいます。

消防当局は、死者に中国、イラン、ノルウェー国籍などの外国人21人も含まれていると説明しました。

日本人も2名巻き込まれ、死亡が確認されました。

この日は約10万人が梨泰院を訪れたとされ、各所でハロウィンのイベントが行われていました。

市民が撮影した映像によると、事故当時はおびただしい数の人がひしめき合っており、現場は坂道で、前の人が転び、後ろに続く人が次々と折り重なったとのことです。

Twitterでは、ショッキングな映像がそのまま流れています。

筆者が見た映像では、実際に心臓マッサージを施している映像がありました、

また、救急車がたくさんいる中なぜかクラブミュージックは爆音で流れ、心臓マッサージを施している近くで音楽に合わせて踊っている姿など、本当にこれでいいのかと疑う光景が映された映像もありました。

非常に心がえぐられるショッキングな映像もあるかと思いますので、見られる方は心して見た方がいいかと思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e38c0b091d57de59bb1f6ad2d10e24b6eb83ec64

(参照:Yahoo!ニュース)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022103000106&g=int

(参照:JIJI.COM)

韓国・梨泰院でのハロウィンパーティーでの警備体制は?

https://www.yomiuri.co.jp/world/20221030-OYT1T50084/

(参照:読売新聞オンライン)

最近の日本では、ハロウィンや夏祭りといった多くの人が集まるイベントでは、たくさんの警官が出動し第第的に警備されていることが多くなっています。

今回の梨泰院ではどうだったのでしょうか。

ネットでは、梨泰院での警備体制について具体的に書かれているものはまだ見つかりませんでした。(30日(日)15:00現在)

韓国の李祥敏(イ・サンミン)行政安全相は「(梨泰院に)例年と比べ特に懸念するほど多くの人が集まったわけではない」と説明しています。

ただ、大規模なデモが行われていた政府庁舎がある光化門などに、警察の警備が分散された側面があると語りました。

また、Twitterでは

「梨泰院の警備体制が例年800人だったのに、政権交代で4分の1に減らしてしまったから、このような事態を防げなかったのではないか。」

「実際に警備体制が貧弱で、救助が来るまで30分近くかかったというツイートを見た。」

といったツイートがあげられています。

これらが本当なら、しっかりと反省し対策を厳重に練り、実行に移すことが必要だと考えます。

https://www.risktaisaku.com/articles/-/73708

(参照:リスク対策.com)

渋谷のハロウィンの警備体制は?

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221026/k10013869881000.html

(参照:NHK)

日本では、2001年7月21日、明石市大蔵海岸にて行われる「第32回明石市民夏まつり花火大会」にて、異常な混雑が起き、群衆雪崩が発生しました。

11名が全身圧迫により死亡し、183名が傷害を負う被害を出す大惨事となったそうです。

この事故により、明石市と兵庫県警察本部、警備会社のニシカンとの間で事前の警備計画の協議が不十分だったことや、7か月前の2000年12月31日に行われた「世紀越えカウントダウン花火大会」の警備計画書をほとんど丸写しにしていたことが判明しました。

また兵庫県警察が暴走族対策を重視して夜店の配置を集中させ、暴走族対策の警備要員を292名配備していた一方で、雑踏警備対策には36名しか配備されず、雑踏対策が軽視されていたとのことです。

警備対策についてしっかりと計画を練っておけば防げたかもしれない事故でした…。

この死亡事故を教訓に、2005年11月、警備業法と国家公安委員会規則が改正され、警備業務検定に従来の常駐警備、交通誘導警備等に加え、雑踏警備が新設されました。

このような事故の反省を活かし、全国各地で大勢の人が集まるイベントでは、厳重な警備体制が施されるようになりました。

東京・渋谷のハロウィンの時期も、警官はしっかりと計画を練り対策を進めています。

2022年10月29日午後4時半頃から捜査員が上るとみられる櫓、そして通行止めの時に使われる赤白ブロックの準備が進み、警視庁の車両が来たのは午後5時頃、道玄坂の方向に5台ほど並んでいるのとのことでした。

また、警視庁は過去のデータから29日とハロウィーン当日の31日に人出が増える可能性があるとみていて、その時の人出の状況によって最大350人ほどの警察官を出動させ、もしトラブルなどがあれば臨機応変に対応していくとしています。

具体的な対策として、センター街を一方通行にしたり駅から相当離れた場所で道路の通行止めをするなど、状況に応じた対策を講じるということです。

テンションが上がり暴れてしまう人々もちらほらいますが、群衆雪崩が起きたというニュースはここ最近見ていません。

教訓を活かし、このような対策をきちんと実施しているからこそ、大惨事は免れているのではないかと思います。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%9F%B3%E8%8A%B1%E7%81%AB%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E6%AD%A9%E9%81%93%E6%A9%8B%E4%BA%8B%E6%95%85

(参照:ウィキペディア)

https://news.yahoo.co.jp/articles/0eba92e1d56ed121a92bd4a2f4692936368b9b02

(参照:Yahoo!ニュース)

日本のDJポリスはどんな存在?

https://mainichi.jp/articles/20191027/ddm/041/040/042000c

(参照:毎日新聞)

渋谷のハロウィンだけでなく、夏祭りや人がたくさん集まるイベントでは、警備対策の一つとして「DJポリス」が活動することが多々あります。

DJポリスという言葉は耳にしたことがある方が多いと思いますが、実際どのような活動をされているのでしょうか。

DJポリスとはもともと、2013年6月4日にサッカー日本代表が2014 FIFAワールドカップ・アジア予選においてワールドカップ出場を決めた夜、渋谷駅前で大勢のサポーターにユーモアを交えた話術でルールを守るよう呼びかけた警視庁機動隊員に対する愛称・通称をいいます。

DJポリスの正体は、警視庁第九機動隊広報係に所属する20代の男性隊員です。

2014年8月16日の東京都・明治神宮外苑で行われた神宮外苑花火大会に登場、帰宅者を誘導しつつ、発言で爆笑を呼んだと報じられました。

また、翌日2014年8月17日の東京都江東区の富岡八幡宮で行われた例大祭に登場しています。

2015年10月31日の夜11時過ぎ、ハロウィンの仮装者で溢れかえる渋谷スクランブル交差点で雑踏警備を行ったことが報じられた。

翌2016年のハロウィンにも渋谷へ動員されているとのことです。

実際はDJポリスとは一人を指していましたが、その後は、櫓を立てその上で警官がマイクを使って一般の方々に声掛けをしている様子として言われています。

人の身長よりも高い位置からマイクを使って安全を声掛けしたり、交通整理をしたり、人々が無事にイベントを過ごせるよう全力で警備してくれている存在なのです。

ルールを守って楽しくイベントを過ごせるよう、当事者がまず意識することが大切ですが、大きな事故を防ぐために警官が汗水垂らして対応してくれていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/DJ%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B9

(参照:ウィキペディア)

まとめ

今回は、日本のDJポリスの存在について、韓国・梨泰院ハロウィンパーティーの転倒事故から考察してみました。

日本では、梨泰院のように100人以上の死者が出た群衆雪崩は起きていませんが、負傷者は100人以上出ており死者も出ている事故が、過去に実際に起きています。

この反省を活かし、日本では警備体制が念入りにされていることが分かります。

しかし、海外でこのような悲しい事故が起きてしまったことを胸に、もう一度「当事者意識」「対策意識」を強める必要があるかと思います。

最後に、梨泰院の転倒事故に巻き込まれ命を落とされた方々、ご冥福をお祈りします。